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待望の劇場公開「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」 [Acting & Performing]

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このページをご覧いただいている皆様の中には、この映画を見ていない人はあまりおられないと思いますが、ファラー・カーン監督作の2008年の大ヒット作”Om Shanti Om”がついに日本で劇場公開されます。その名も「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」!少しずつですが、シャールクの映画が日本語字幕付きで見られるようになってきました。でも、今のところ大ヒットどころか、ラジニーカント並にさえならない様子。この映画は起死回生に向けての最後の試みなのかもしれません。音楽も、衣装も、女優さんもいいし、本当にマサーラー映画の集大成のような映画、ぜひ多くの人に見に行っていただきたい。私ももちろん行きます。何回もDVDで見ましたが、大スクリーンで体験しなければね。

予告編がほとんど全部語っちゃっているので、こんなに見せてしまっていいのかなあと思いますが。私のお勧めはやっぱり前半の70年代映画業界を再現したシーンです。衣装やら小道具がカラフルでサイケデリックなところもあり、何よりゴージャスな女優さんディーピカー・パードゥコーンの美しさは圧巻。彼女、その後何本も映画に出て今では売れっ子になっていますし、いつ見てもキレイなのですが、この映画での美しさはほとんど神がかっているほどでした。だからこそ、シャールクの一方的な憧れと純愛がリアリティを持って伝わります。もちろん、熱愛している男を演じさせたら右に出るものがいないシャールクなればこそでもあるんですが。

見どころ満載の映画ですが、あえていくつか上げると
"Dhoom Taana"千手観音のようなディーピカーの素晴らしいスタイル。衣装をいくつも変えて古い映画のヒーロ―たちと合成された映像は、自然すぎて見過ごしてしまいそうですが、実は非常に凝った特撮が行われています。音楽も、伝統的な大人数のオーケストラによる演奏で、シンセサイザーではない本物の巨大な太鼓やパーカッションがふんだんに入った昔ながらのインド映画っぽいドンチャカした感じがいいんですよね。



"Ajab Si"。ゴージャスなディーピカーの登場シーン。シャールクが彼女の視線に射抜かれて、幸せにぶっ倒れる演技は見ものです。短いシーンなのに動きと表情だけで恋する男の甘い苦しみが表現されてて、ほんと、King of Romanceと異名を取るだけのことはあります。実は最初に相手役ディーピカーが発表された時、若すぎるし、シャールクの恋の相手としてはどうかと思ったんですが、こういうシチュエーションならばっちりです。



"Dard-e-Disco" 言わずと知れたシャールクの有名なシックス・パックが見られる曲。水から上がってくるシーンに、いよっ!って感じです。シャールクは運動神経が抜群なので振りについていっていますが、熱心に稽古する訳ではなく、ダンスが得意という訳でもありません。でもなぜかみな彼に注目して見とれてしまうんだと、元々は振付師であったファラー監督が言っています。

"Deewangi Deewangi" インド映画界の新旧のスターたちが登場するダンスナンバー。この頃バッチャンズと不仲だったため、この曲に彼らが参加していないのは画竜点睛を欠くとおもいますが、それにしても楽しい曲です。レーカーやダルメーンドル、ミトゥン・チャクラヴァルティーらベテラン俳優が登場するときにシャールクが敬意を表してお迎えするところがいいですよ。

後半部分はディーピカの演技力がもう少しあれば、逆に彼を恋する女の子の切なさが出たのになと思います。クライマックスの炎の中でシャンティプリアとオームが見つめ合うところはすごく良かった。 こうして思い返してみると、やっぱりこの映画は、誰にでもお勧めできるローラーコースター・マサーラー映画のある到達点なのではないでしょうか。 ぜひ映画館に足を運びましょう。




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